2020年1月8日付にて、ロシア・トルコ間で天然ガスを輸送するパイプライン『トルコストリーム(TurkStream)』が公式に稼働した旨、露・ガスプロム(Gazprom)のウェブサイトに掲載された。

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2020年1月8日、トルコにてトルコストリーム(TurkStream)の開通式が催された。ロシアのプーチン(Vladimir Putin)大統領、トルコのエルドアン(Recep Tayyip Erdoga)大統領、セルビアのヴチッチ(Aleksandar Vucic)大統領、ブルガリアのボリソフ(Boyko Borissov)首相、ロシア・エネルギー省のノヴァク(Alexander Novak)大臣、トルコ・エネルギー天然資源省のドンメズ(Fatih Donmez)大臣らが、Gazpromのミレル会長や、BOTASのオズカン会長とともに出席した。

トルコストリームは、黒海をまたいでロシアのAnapaとトルコのKiyikoyをつなぐ、直径81.3cm、長さ12mのパイプをつなぎ合わせた全長930kmのパイプライン。2ラインで構成(いずれもKiyikoyのターミナルに接続)され、年315億立米(各157.5億立米)の天然ガスを輸送する。最深部2200mの黒海において、平均5km/日、最高6.3km/日のペースで海底部分の敷設作業が行われ、工事が開始された2017年5月からおよそ18か月後となる2018年11月に敷設が完了した。また、トルコ・Kiyikoyの受け入れ先ターミナルも2019年に建設されている。

陸地部分では、地下に敷設された2ラインのパイプラインが、Kiyikoyのターミナルを経由して、Kiyikoyの南西部にあるLuleburgazのディストリビューションセンターまで繋がっており、(A)一本は、Luleburgazで既存のトルコ国内のガスパイプラインと接続、(B)もう一本は、トルコとブルガリアとの国境付近にあるMalkoçlarまで伸びている。AについてはトルコのBOTASが、BについてはBOTASとGazpromが共同で設立したジョイントベンチャー:TurkAkim Gaz Tasima A.S.がそれぞれ開発した。

2020年1月1日にはトルコとブルガリアがロシアからの天然ガスを受け入れ、続いて、1月5日には、ブルガリアのStrandja-2 CSを通って、北マケドニアとギリシャに天然ガスが輸送された。1月1日のガス受け入れに先立ち、その前日の12月31日、ロシアのGazprom ExportとブルガリアのBulgargasとの間で、天然ガス輸送に関する追加的な合意を済ませている。

詳しくは、下記を参照のこと。