2019年8月30日付にて、河野太郎外務大臣がモザンビークのアドリアーノ・アフォンソ・マレイアーネ経済・財務大臣と会談を行った旨、外務省のウェブサイトに掲載された。

マレイアーネ経済・財務大臣は、8月28日~30日まで横浜で開催されていた第7回アフリカ開発会議(TICAD7)に参加するため訪日していた。河野大臣からは、日本企業等による液化天然ガス(LNG)開発事業の最終投資決定を歓迎する旨、発言があった。また、日本がナカラ回廊の開発を重視しており、引き続きモザンビーク政府による協力を要請する旨、伝えられた。

日本は、モザンビークのマプト・ガス複合式火力発電所の保守管理のために円借款を供与することを約した交換公文の署名と同書簡の交換を、去る8月22日にモザンビーク政府との間で行っている。モザンビークの首都でもあるマプト市を含む南部地域の電力需要が増加傾向であることから、同地域に電力を安定的に供給する必要性が高まっているためだ。本件の供与限度額は47億8,800万円だ。

モザンビークでは、この他にも重要なプロジェクトが動いている。モザンビーク北部のナカラ回廊は、ナカラ港からナンプラ州、ニアサ州を経てマラウイに至る、鉄道と道路で構成された回廊だ。ここで、「ナカラ回廊経済開発戦略策定プロジェクト」および「ナカラ回廊農業開発におけるコミュニティレベル開発モデル策定プロジェクト」等がJICAにより進められている。

また、商船三井は、トルコのKarpower International B.V.社とともに、世界初のLNG発電船事業を共同で実施し、そのためにFSRUおよび発電船を共同保有し、操業することに合意している。実施予定地はモザンビークのナカラ。現在、発電船が重油での発電を行っているが、FSRU到着後、LNGでの発電に切り替える予定。

いずれもモザンビークの将来性を見込んだ取り組みである。詳しくは下記を参照のこと。