2019年7月2日付にて、イタリアのエネルギー大手・Eni社は、チュニジア政府との天然ガスパイプラインの運用にかかる契約を更新した旨、同社のウェブサイトに掲載した。

北アフリカの国・アルジェリアは天然ガスの可採埋蔵量153.1兆立方フィート(2018年時点、世界第11位)、年間生産量923億立米(2018年、世界第10位)の資源大国である。同国最大のガス田・Hassi R’ Melで産出された天然ガスは、地中海横断パイプライン(Trans-Mediterranean Pipeline)を通ってイタリアへ供給されているが、同パイプラインの敷設ルートとして、チュニジアを経由している。

今回のリリースは、Eni社が、同社子会社のTrans Tunisian Pipeline Company (TTPC)を通じて、パイプラインの運用とインフラの更新作業を2029年までの10年間行うとした契約を、チュニジア政府と取り交わしたとの内容だ。

地中海横断パイプラインはアルジェリア国営石油会社・SONATRACH、チュニジア、Eni の分割所有。2本で構成されており、パイプ幅48インチ、全長約370kmである。天然ガスの年間通過量は約340億立米で、その内の5%をチュニジアが受け取っている。

その他詳しくは下記を参照のこと。

【 参照元 】
Eni | Eni and the Tunisian government extend their collaboration for transporting Algerian natural gas until 2029
BP | Statistical Review of World Energy
JOGMEC | 地中海横断パイプライン