2019.09. 文:梶本 雄大 | 一般社団法人 四国天然ガス普及協会
点と点を結ぶパイプラインは、天然ガス等を安定的、経済的かつ効率的に近・中・遠距離に運ぶことができるインフラであるが、ルートによっては陸上のみならず、海底に敷設する場合もある。当協会でも取り上げている日露天然ガスパイプラインもまた、宗谷海峡と津軽海峡をまたいで各地点をつなぐ計画となっているが、そうした海底にパイプラインを敷設する方法について、簡単ながら本ページにてご紹介する。
出典:Pipelaying Process – © Nord Stream 2
なお、本ページの写真はGazprom、動画はNord Stream 2 AGのウェブサイトを出典元としている。詳細は各社ウェブサイトをご確認いただきたい。
パイプの敷設作業
出典:Pipelaying – © Nord Stream 2 / Nordisch Filmproduction Anderson + Team GmbH
海底へのパイプライン敷設に際しては、一般的に、レイバージ(英語ではPipelaying Ship、Pipelaying Vessel、Pipelay Bargeなどの表記が見られる)と呼ばれる敷設専用船を用いる工法が使われている。コンクリートでコーティングした定尺のパイプを、レイバージ上で溶接しながら敷設していく。Nord Stream 2の事例では、1日あたり約3キロ、早くて5キロ弱の敷設ペースで作業が進む。
コンクリート・コーティング
出典:Concrete Weight Coating – © Nord Stream 2
海底に敷設するパイプには、その表面をコンクリートで覆ったものを使用する。主には海中における浮遊性を抑え、また、着床時等において発生しうるパイプ本体の破損を防止する役割がある。
【 参照元 】
Gazprom | Start of pipelaying at Nord Stream 2 gas pipeline in exclusive economic zone of Finland
Nord Stream 2 AG | Pipelaying
Nord Stream2 AG | Concrete Weight Coating
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