2021年3月30日付にて、ENEOSホールディングス株式会社は、環境問題解決の手段として国内外でウニ畜養事業を展開する蘭・Urchinomics BVとの協業により、藻場再生を通じたブルーカーボンの貯留環境の回復・造成を推進する旨、同社ウェブサイトに掲載した。

ブルーカーボンとは、大気中の二酸化炭素が海に吸収された後、海底や水中生物に貯留された炭素を指す。近年、増えすぎたウニによる食害を起因に、海洋の浅瀬の海藻が減少し、浅瀬が砂漠化する「磯焼け」が引き起こされている。その結果、飢餓状態で身入りのないウニが増え、捕食者からも人間からも放置される状況となっている。浅瀬の藻類は小魚などの海洋生態系の基礎となるのみならず、膨大なCO2を吸収する役割をも担っていることから、世界各地で「磯焼け」対策が急務となっている。

海洋の浅瀬にある藻場を再生することは、効率的なCO2の吸収・固定に貢献し、低炭素社会に寄与するものと期待される。このことから、ウニノミクス社が確立した磯焼け状態の海で採取したウニを効率的に畜養する循環型ビジネスモデルにより、CO2削減を目指したブルーカーボンの貯留環境の回復・造成を進める。本協業に当たり、ENEOSの100%子会社であるENEOSイノベーションパートナーズ合同会社とウニノミクス社との間で出資契約が締結された。

詳しくは下記を参照のこと。

【 参照元 】
ENEOSホールディングス | ウニ畜養事業を通じたブルーカーボン事業推進に向けた協業について
国際環境経済研究所 | ブルーカーボンとは