2019年の6月6日~8日の3日間、露・サンクトペテルブルクにて、サンクトペテルブルク国際経済フォーラム(SPIEF: St. Petersburg International Economic Forum)が開催されるが、JETROのウェブサイトなどでも事前に情報が掲載された通り、同フォーラムに中国の習近平国家主席が、メインゲストの一人として出席する予定だ。習氏の訪問に合わせ、中国から1000人以上の当局者・財界関係者が同地を訪れている。

2019年6月5日付のRTによると、習氏のロシア訪問中(6月5日~7日)に、中露間の貿易・経済協力のさらなる発展を目指し、エネルギーやファイナンスを含む複数の合意が締結される見通しだ。同日付のTASSの報道では、両国間の国際決済に、両国通貨を使う旨の合意に至っているようだ。

中国においては、天然ガスの需要が年々のびており、その消費量は2017年に前年比15%増、2018年には17年比で18%増加した(2018年、天然ガスの年間輸入量は、日本を抜いて世界一位となっている)。クレディスイスの予想では、消費量の増加率はやや鈍化するものの、2019年には18年比11%増、2020年には19年比10%増との見立てだ。

そうした需要増の動きを裏付けるように、今回のSPIEF2019のタイミングに合わせ、中・中国石油化工集团公司(China Sinopec)は、ロシアの独立系天然ガス生産・販売会社ノヴァテク(Pao Novatek)と露・ガスプロムバンク(Gazprombank)の3社で、中国の消費者向けに天然ガスを販売するジョイントベンチャーを設立する旨の覚書を取り交わした。

詳細は以下を参照のこと。