露・モスクワを本拠地とするウェブジャーナル『New Eastern Outlook』は、エコノミックオブザーバー・Valery Matveev氏による、日本の外交政策が及ぼすエネルギー安全保障への影響に関するコラムを、同ウェブサイト上に2019年4月29日付で掲載した。

同コラムでは、アメリカ・中国に次ぐ経済大国 / エネルギー消費国でありながら、資源(特に化石燃料)に乏しい日本のエネルギー安全保障について解説がなされている。

  1. 日本は、アジア・太平洋地域における中国の動きを注視している
  2. 日本が頼りとする中東地域での中国の立ち回りが増えている
  3. アジア諸国の発展に伴い、アジア各国からの、特に価格面における資源購入のハードルが上がる

こうした点をあげつつ、ロシアとの二国間関係を発展させることで、これらリスクを回避しつつ、廉価なエネルギーの購入が可能であるが、アメリカとの関係を重視するあまり、本来得られる利益を手放し、また、リスクを回避しづらい状況に陥っていると指摘している。また、ドイツ(Nord Stream 2プロジェクトを推進)を好事例として挙げ、西側諸国に配慮しつつも、独自の方策を探る必要があるとしている。

同コラム内において、実現さえすればエネルギー輸入国としての脆弱性が劇的に改善するとの筋で、日ロ間の天然ガスパイプライン敷設プロジェクトについても触れている。詳しくは下記を参照のこと。

【 参照元 】New Eastern Outlook | Japan’s Political Ambitions could be Jeopardized by its Energy Dependence